仮想通貨TONコイン(TON)を開発するオープン・ネットワーク財団が、コミュニティ報酬に3000万TONを割り当てる。発表時点での価値は1億1500万ドル(約172億円)にのぼる。

3月20日の発表 によると、このインセンティブは4つの分野に割り振られる。トークンマイニングとユーザーインセンティブに3800万ドル、エアドロップに2200万ドル、デベロッパーエコシステム「ザ・リーグ」に1500万ドル、流動性プールブーストに4000万ドルが充てられる。

「4月1日から1か月ごとのシーズンで、TON財団は3000万TONコインを分配する。これはおおよそ1億1500万ドルに相当する」とし、4つのシステムを通じて全てのTONコインを分配するという。

最初のパイロットシーズンでは、TON財団は流動性プールブーストを通じてユーザーに65万TON(260万ドル)を分配し、3月31日にザ・リーグ・パイロットで勝利するプロジェクト間で55万TON(220万ドル)を共有する予定だ。

テレグラムの新しい広告プラットフォームを支えるTONブロックチェーン上に構築された テレグラム広告プラットフォーム は、2024年3月に正式に稼働を開始した。このプラットフォームは広告を独占的に販売し、世界中のテレグラムのチャンネル所有者がTONで収益を分け合うことを可能にする。

TONコインは当初テレグラムによって開発されたが、2020年5月に米証券取引委員会との裁判を受けて、テレグラムは開発努力を放棄した。現在、テレグラムは世界中で9億人以上のユーザーを抱え、世界で4番目に大きなメッセージングアプリだ。

3月11日、テレグラムの共同創設者パーヴェル・ドゥーロフ氏は、同社が黒字化目前であり、新規株式公開(IPO)の検討を進めていることを 明らかにした 。ドゥーロフ氏はまた、Redditに倣い、「忠実な」ユーザーに同社のIPO申し込みへの優先アクセスを提供することを考えている。過去1年間でTONは約75%の上昇を遂げ、現在の取引価格は4.12ドルだ。