仮想通貨取引所バイナンス発行のBNBが最高値更新を射程に 3つの要因から考察
仮想通貨取引所バイナンスが発行するBNBの価格が調整期間を経て、16%の価値を失った後、再び上昇している。
BNB/USD daily chart. Source: TradingView3月20日の安値500ドルから、1日の高値539ドルまで戻す展開となった。執筆時点で、BNBは550ドル前後で取引されており、過去24時間で5%の上昇となった。
過去1ヶ月のBNBのパフォーマンスは強気だった。レイヤー1トークンは過去30日で50%、3月だけで61%上昇し、3月16日には2021年11月以来最高値となる645ドルに達した。仮想通貨の強気市場も相まって2021年5月10日に記録した690ドルの最高値に7%以内で接近し、最高値更新を射程圏内に置いている。
多くのトレーダーが、BNB価格が最高値更新について考察を出しており、BNB価格を押し上げる要因について議論している。
仮想通貨取引所バイナンスが取引量で他社を突き放す
仮想通貨取引所バイナンスは米国などから規制を受けているにもかからわず、市場でのシェアを拡大している。2023年11月に米政府との和解を経て、前バイナンスCEOのチャンポン・ジャオ氏が退任し、取引所にも43億ドルの罰金が科された。
バイナンスの勢いはその後も衰えることなく市場での取引量シェアは増加した。2023年10月以降、5ヶ月連続で上昇し、40%を超えている。
CoinGeckoのデータもこれを裏付けており、全仮想通貨取引所の24時間の総取引量が1780億ドルで、バイナンスはそのうち417億ドルを占めていると3月20日に報告している。バイビットが次いで75億ドル、OKXが65億ドルで3位だ。
BNBスマートチェーンの活動が増加
バイナンスが取引上の課題のネガティブな影響を克服する一方で、BNBスマートチェーン(BSC)も「独自のカムバックを果たしている」とK33リサーチは指摘する。
K33リサーチのDeFiアナリスト、デビッド・ジマーマン氏は、BNBの「価格動向がオンチェーンの活動を活発化させ、BSCに再び命が吹き込まれている」とのべた。
独立アナリストのカイルドゥープス氏はBNB価格が調整前に586ドルで取引されていたことを指摘し「BNBの価格発見モードへの急上昇によって、ブロックチェーン上の総ロック価値が6億ドルに達し、2022年6月以来見られなかった水準に達した」とXで強調した。
ディファイラマのデータによるとBNBチェーンのTVL(総ロック価値)は2024年に54%増加し、ユーザーや開発者がネットワークとより多くのやり取りをしていることが示唆されている。
DappRaderのデータによると、BNBチェーンの中で強直な存在感を保ち、過去30 日間で707万件のトランザクションを上回っている。
Top layer 1 blockchains. Source: DappRadarBNB価格は最高値から21%の差
現在のBNB価格は、690ドルの最高値から21%下落している。K33リサーチの報告書によると、最近ソラナ(SOL)が注目を集めているが「BNBも今年に入って同様に印象的な動きを見せ、最高値にかなり近い」と評価した。
ジマーマル氏は「前回の強気相場ではBSCがアルトコインの主要な場となったが、もう一度強気相場を形成する兆しが見える」と語った。
3月14日のXの投稿で、独立アナリストのバットマン氏はBNBが最高値に非常に近いと指摘し「最近のBNB価格は怪物のような推移を見せている」とした。
また「BNB価格にとって最高値の更新は遠くない。BNBチェーンのアルトコインにとっても強気相場をもたらす可能性がある」と付け加えた。
BNB/USD weekly chart. Source: TradingView価格は最高値から20%以上下落し、移動平均収束発散(MACD)指標は以前としてゼロライン上の領域にあり、市場条件は強気相場を示唆している。
今後注目すべき価格帯は550ドルと600ドルだ。強気派はこの価格帯を越えて過去最高値である690ドルにまで押し上げ、BNB価格が新たな価格更新のフェーズに導く必要がある。
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