Nomadハッカー、ETH暴落で1.7万枚購入|約57億円相当
過去に大規模なセキュリティ事件を引き起こしたハッカーが5日、イーサリアム(ETH)価格の急落を利用して約1.7万ETH(約57億円相当)を 購入した 。このハッカーは2022年にNomadのクロスチェーンブリッジを攻撃し仮想通貨が不正に引き出した。
Xで共有された情報によると、ハッカーは3975万DAI(約56億円)を使用して16,892ETHを取得したという。
この購入は仮想通貨市場全体が急落する中で行われた。 イーサリアム(ETH) は24時間で19%下落し、2,356ドル(約33万6000円)で取引されている。一方、ビットコイン(BTC)も10%下落し、54,207ドル(約772万円)で推移している。
市場急落と大手企業の動向
市場の急落を受けて、一部の投資家は割安な価格で仮想通貨を購入する機会と捉えている。しかし、大手企業の動きも市場に影響を与えている。
Jump Tradingの仮想通貨部門であるJump Cryptoは、同日、大量のイーサリアムをBinanceやOKX、Bybit、Coinbase、Gateioなどの中央集権型取引所(CEX)に 送金した 。この動きは、同社のイーサリアム資産管理の変更を示唆しており、仮想通貨ポートフォリオの再構築や市場の変化を見越した動きと推測される。
Nomadブリッジ攻撃の影響と今後の展望
Nomadブリッジ攻撃は2022年8月に発生し、クロスチェーンプロトコルの脆弱性を突かれ、約1億9000万ドル(約271億円)相当の仮想通貨が不正に引き出された。この事件は、分散型金融(DeFi)プロトコルのセキュリティリスクを浮き彫りにし、堅固なセキュリティ対策の必要性を強調した。
今回のハッカーによる大量購入は、仮想通貨市場の不安定さを示すと同時に、セキュリティ侵害による影響が長期にわたることを示している。投資家は市場の変動に注意を払いつつ、プロジェクトのセキュリティ対策にも注目する必要がある。
個人投資家にとっては、市場の急落時こそ冷静な判断が求められる。価格下落を利用した購入を検討する際は、プロジェクトの信頼性や長期的な成長性を十分に評価することが重要だ。また、分散投資やリスク管理を徹底し、市場の変動に備えることが賢明である。
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