ナイジェリア証券取引委員会、仮想通貨取引所クイダックスに初の国内暫定運営ライセンスを発行
ナイジェリア証券取引委員会(SEC)は、アフリカを拠点とする仮想通貨取引所クイダックス(Quidax)に対し、初の暫定運営ライセンスを発行した。ナイジェリアのデジタル資産業界における正式な認識と規制監督の始まりを示していると言えそうだ。
コインテレグラフに共有されたプレスリリースによると、SECのライセンスにより、クイダックスはナイジェリアで登録された仮想通貨取引所として運営することが可能になる。
クイダックスは、SECの承認を「ナイジェリアの仮想通貨コミュニティにとってのアドレナリンの一撃」と表現しており、さらなるイノベーションと拡大を促進するものと期待を込めた。
規制のマイルストーン
クイダックスの共同創設者兼CEOであるブチ・オコロ氏は、特にエモモティミ・アガマSEC新委員長の新たな指導のもと、ナイジェリアの仮想通貨業界に秩序と信頼、そして投資家保護をもたらすための断固たる行動を取ったとして、SECを称賛した。
この規制承認により、クイダックスはナイジェリア中央銀行の承認を得ることで、銀行やその他の金融機関と協力することが可能となる。SECは6月21日、デジタル資産の発行、提供プラットフォーム、取引所、カストディを対象とした包括的なルールを改正した。
規制改革の一環として、「加速規制インキュベーションプログラム」が導入された。このプログラムは、仮想資産サービス提供者が新しい規制要件に適応するのを支援することを目的としている。
ただ、これらの進展にもかかわらず、厳格なライセンス要件がナイジェリア国内の仮想通貨取引所の数を大幅に減少させるのではないかとの懸念もあった。
ナイジェリアSECは、デジタル資産取引所およびデジタル資産提供プラットフォームの両方に対して、最低5億ナイラ(約4550万円)の前払い資本金と、定められた最低払込資本の25%以上をカバーする現行のフィデリティ保険証券を義務付けている。
ナイジェリアの仮想通貨の状況
アフリカ最大の経済大国であるナイジェリアは、常に世界の仮想通貨採用ランキングで上位に位置している。最近の15カ国を対象とした調査によると、ナイジェリアは世界で最も仮想通貨への関心が高い国となっている。
チェイナリシスの「2023年仮想通貨地理報告」によれば、ナイジェリアは154カ国中仮想通貨採用で2位に位置し、世界のデジタル資産エコシステムにおける重要な役割を果たしていることが強調された。
しかし、採用率の高さにもかかわらず、期待された外国からの仮想通貨投資の流入は予想通りには実現していない。新たな規制枠組みとクイダックスのライセンス発行により、国内および国際的な投資家にとってより安定した安全な環境が提供されることで、この流れが変わる可能性がある。
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