ビットコイン、予想市場でトランプ氏リード拡大、反発のカギは?【仮想通貨相場】
著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
ポイント
・58,000ドル台に反発、半値押し割れはダマしとなる可能性
・弱い求人件数、FRB高官のハト派発言受け、安寄りしたエヌビディア株切り返す
・予想市場でトランプ氏がリードを7ポイントに拡大
・明日の雇用統計、来週のTV討論会まで現水準をキープできるかが反発のカギ
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場は大幅下落後、小反発。
一昨日、59,000ドル(約845万円)台から57,000ドル(約815万円)台に失速すると、昨日の朝方、一時55,000ドル(約790万円)台に急落。しかし、海外時間に58,000ドル(約830万円)台に反発している。
一昨日60,000ドルに迫ったBTCだが、経済諮問会議での植田日銀総裁の追加利上げ方針維持を受け円キャリートレードの巻き戻しが広がり、これを受けてレイバーデイ明けのエヌビディア株が1日で史上最大の時価総額の減少となる中、57,000ドル台に失速した。
昨日は、8月の安値49,000ドルと戻り高値65,000ドルの半値押しとなる57,000ドル台で下げ渋っていたが、同社への召喚状を出したとの報道もあり日本株が大きく値を下げるリスクオフの流れを受けて、一時55,000ドル台に急落した。
レイバーディ明けのETFフローが奮わなかったことも相場の重しとなり、スイスの第4位の銀行ZKBのBTC・ETH取り扱い開始やカナダでの利下げなどにも反応薄だった。
しかし、JOLT求人件数が弱く、またボスティック・アトランタ連銀総裁がインフレが2%になるまで利下げを待てないと9月利下げを容認したことなどもあり安寄りしていたエヌビディア株が切り返すと、BTCはショートカバー気味に58,000ドル台に反発。
エヌビディア株の反発が一服、CFTCがUniswapに罰金を科したと伝わるとBTCも上値を重くした。
しかし、同社が司法省から召喚状を受け取っていないとし、また予想市場でトランプ氏がリードを7ポイントに広げたこともあり、BTCは底堅く推移している。
その後、円高の進行を受け安寄りするも、高田日銀審議委員の市場に配慮する発言を受け切り返した日本株動向を見ながら、58,000ドルを挟んでもみ合い推移を続けている。
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