決済大手Visa、法定通貨のトークン化サービス「VTAP」公開
大手決済企業Visaは3日、金融機関向けの新たな暗号資産(仮想通貨)サービスである「Visa Tokenized Asset Platform(VTAP)」を 発表した。
同サービスは、銀行が法定通貨に裏付けされたトークンをブロックチェーン上で発行および管理を可能とする。
これにより、銀行間でのリアルタイム決済、証券や不動産などの現実世界資産(RWA)のトークン化、スマートコントラクト(契約の自動実行)を活用したサービス作成などが実現できるという。
現実資産のトークン化の進行
昨今の仮想通貨業界では、不動産から債券まで幅広い現実世界の資産がブロックチェーン上に導入されている。
特に最近は、機関投資家および分散型金融(DeFi)による採用が進んだことで、その市場規模は100億ドル(約1兆4400億円)を突破した。
中でも、米国財務省証券(米国債)とファンド(基金、投資商品)のトークン化市場の成長は顕著だ。ブラックロックやフランクリン・テンプルトンなどの大手資産運用会社が参入している。
関連: 現実資産(RWA)トークン、市場規模が100億ドル突破
また、法定通貨など価値の安定した資産に連動した「ステーブルコイン」の市場も拡大しており、その規模は1700億ドル(約24兆円)以上となる。
新サービス「VTAP」は、既存の金融機関がそのような資産をブロックチェーン上で発行および管理したいというニーズの高まりに応える。
テスト環境も提供
同サービスでは、法定通貨を担保としたトークンの作成や実験を行うことができるサンドボックス(テスト)環境も提供されている。
スペインに拠点を置くビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)は2024年、同サービスのテスト環境を利用し、銀行トークンの発行、譲渡、償還をテストしていた。
2025年には、 イーサリアム(ETH) ブロックチェーンを使って、一部の顧客を対象に最初の試験運用を開始する予定だという。
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