IMF、エルサルバドルにビットコイン政策の見直しを再要請

国際通貨基金（IMF）は3日、エルサルバドルに対してビットコイン政策の縮小と仮想通貨規制の強化を再び 要請した 。

IMF、エルサルバドルとの協議を継続

IMFコミュニケーション局のジュリー・コザック局長は記者会見で、IMFスタッフがエルサルバドル当局と緊密に協力していると述べた。

両者は経済安定化、調整の実施、成長促進改革を支援する新たなIMF支援プログラムの策定を目指している。

コザック局長はさらに、ビットコインに関連するリスクへの対処がこれらの協議の中心であると指摘した。

IMF、ビットコインの法定通貨化に警鐘

IMFは以前からエルサルバドルのビットコイン政策に懸念を表明している。

2021年9月にエルサルバドルがビットコインを法定通貨とした直後、IMFはこの決定の再考を助言し、ビットコインの価格変動性による金融不安定性や、暗号資産取引における消費者保護の欠如について警告した。

2024年8月の時点で、最悪のリスクは顕在化していなかったものの、IMFはエルサルバドルに対し、ビットコイン関連活動の透明性向上とリスク管理の強化を引き続き求めている。

「ビットコインプロジェクトの透明性を高め、潜在的な財政・金融安定性リスクを軽減するためにさらなる努力が必要であるという共通認識があります」とIMFは述べている。

ビットコイン関連リスクの管理を要請

「ビットコインの詳細に関しては、ビットコイン法の範囲を狭め、ビットコインエコシステムの規制枠組みと監督を強化し、公共部門のビットコインへのエクスポージャーを制限することを推奨しています」とコザック局長は述べた。

また、エルサルバドルの2025年予算案が公共財政の強化に向けた前向きな一歩であると評価しつつ、強力な実施の重要性を強調した。

今後の展望

エルサルバドルとIMFの協議は今後も継続されると見られる。ビットコイン政策の見直しと仮想通貨規制の強化が、経済安定化プログラムの重要な要素となる可能性が高い。

両者が合意に達し、エルサルバドル経済の安定化と成長を実現できるか、今後の展開が注目される。