テザー新CEOインタビュー 再生可能エネルギーやコミュニケーションアプリに注力
2017年から最高技術責任者(CTO)を務めていたパオロ・アルドイノ氏が12月1日にテザーのCEOに就任した。アルドイノ氏の昇進は以前から 計画されており 、同社は多様化と拡大を優先している。
アルドイノ氏によると、テザーは今年、主要事業で45億ドルの利益を上げる見通しだ。彼はコインテレグラフとのインタビューで、同社の方向性と製品ラインに来る変化について語った。「来期に示すように、テザーはUSDTをはるかに超えるものになる」とアルドイノ氏は述べた。1つには、テザーはインフラ提供者としての役割を拡大していく。アルドイノ氏は「Web3の前提」は気に入ってるとしながらも、その実装には不満を示し、「バブルだ」と批判した。「実世界の資産についての話もあるが、私がより重要だと思うのは実世界のエコシステムだ」と彼は述べた。
アルドイノ氏は、仮想通貨界からのイノベーションは「ほとんど隠されるべきだ」と言う。一般市民は技術がどのように機能するかではなく、何をするかに関心を持っているからだ。
彼は特に通信アプリのKeetとそのプラットフォームHolepunchについて熱心で、そこでは最高戦略責任者を務めている。
Holepunchは分散型だがブロックチェーンではない。アルドイノ氏によると、そのインスピレーションはBitTorrentから得たものだ。KeetはユーザーがIPアドレスを通じて互いに見つけ、リアルタイム通信のために接続することを可能にする。 昨年デビューしたKeet は使用や提供に一切の費用がかからず、収益も生まないが、アルドイノ氏は長期的なメリットを見ている。
「Keetが世界でのビットコインとUSDTの採用を最も促進する要因の1つになると信じている」と彼は述べた。アルドイノ氏によると、Keetには20人の開発者が従事しており、テザーの規模からすれば小さな投資だ。Keetの価値提案は技術と哲学に根ざしている。「もし社会が完璧だったら、誰もKeetは必要としないかもしれない」とアルドイノ氏は言う。「しかし私が見る限り、世界は幸福へと向かっていないし、Keetのようなものが役立つと思う」。
その理由は、Keetが世界中のデータセンター、ハードウェア、ケーブル、エネルギーの必要性を減らすからだ。また、検閲の影響も受けない。WhatsApp、Skype、Telegramなどのアプリは中央集権型のサーバーを持っているためブロックされる可能性があるが、インターネット接続を持つ者ならいつでもKeetを利用できる。
「私たちは本質的に活動家ではない」とアルドイノ氏は述べた。それにもかかわらず、テザーのビットコイン(BTC)への献身は原則に基づいている。「私たちはビットコインを愛しており、エネルギーの無駄遣いだという非難に対抗することが重要だと信じている」と彼は述べた。ビットコインはインフレ、政治的混乱などに抵抗し得るものだ:「ビットコインは神の怒りに抵抗するものだ」。
Keetと同様に、テザーはビットコインマイニングにおいても原則とビジネスを一致させる方法を見つけた。テザーはこれを大規模に展開する計画だ。アルドイノ氏は、化石燃料による発電インフラは法外に高価であり、そのコストは予測不可能であるため、再生可能エネルギーへの投資は理にかなっていると主張する。
テザーはウルグアイで水力発電施設、エルサルバドルで地熱発電施設の建設を進める予定だ。アルドイノ氏によると、地熱発電源は建設に時間がかかるが、風力や太陽光発電機よりも2倍長い50年以上のサービス寿命がある。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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