ビットコイン(BTC)の価格が急落し、過去24時間で約6億6100万ドルの清算が発生し、約20万人のトレーダーが影響を受けた。

3月15日の取引で、ビットコインはわずか数時間で7.5%減少し、72,000ドルから66,500ドルまで下落した。

Tradingviewのデータによると、ビットコインはわずかに回復し、68,000ドルの水準を取り戻したが、そこでまた反落し、記事執筆時点では67,500ドル付近で取引されている。現在の価格は3月14日の最高値73,737ドルから8.3%下落している。

ビットコインが7%の急落 6万8000ドル割れ | 過去24時間で6.6億ドルの清算が発生 image 0 BTC/USDの1時間足チャート Source: Tradingview

清算の大部分(約80%)がロングポジションで、過去24時間で5億2520万ドルの清算が発生した。ショートポジションの清算は1億3650万ドルであった。

仮想通貨市場の時価総額は7.3%減少して2兆6800億ドルとなった。

仮想通貨デリバティブツールプロバイダーのGreeks LiveはX上で、3月14日に「市場のテンポに変化」があったと 指摘 。「ETF(上場投資信託)による流入という現在のナラティブが変わり始めている可能性がある」と付け加えた。

オーストラリアの仮想通貨取引所Swyftxのリードアナリスト、パブ・フンダル氏は、ETFの取引高が引き続き減少する場合、価格が6万ドルもしくは5万ドル台後半まで調整が起こる可能性があるとコインテレグラフに語った。

「多くの投資家がインフレ上昇のデータを懸念しており、ETFの出来高で継続的な減少がある場合、大幅な調整が見込まれる」。

仮想通貨トレーダー兼アナリストの CrediBULL Crypto氏 がX上で「これは私たちが求めていた下落が発生しているようだ」と書いている。

今回の下落は、デリバティブ市場に積み上げられた未決済建玉(OI)の大部分を一掃したと彼は付け加え、BTCがさらに63,000ドルから64,000ドルまで下落する可能性があると予測した

今週、米国で発表された経済データが下落を加速させた可能性がある。

予想を上回る新しい米生産者物価指数(PPI)データが発表され、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げが遠のいたとの認識が広まった。

今週初めに発表された予想を超える消費者物価指数(CPI)データも利下げ慎重論を強めている。

米国の経済データによって利下げ期待が打ち砕かれた後、金曜日にアジアの株式市場も後退した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン