著者 松田康生（まつだやすお）楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

・ヘッドアンドショルダー形成し、64,000ドル台まで13％の調整

・木曜・金曜のETFフローは132百万ドル、198百万ドルと振るわず

・IBITやFBTCの減速が目立ち、ETF投資家が利食いを始めた可能性も

・フロー次第だが、まだ供給量を上回る流入が続いており、下値も堅そう

昨日のBTC相場

週末のBTC相場は下落。

木曜日に一昨日に74,000ドル（約1100万円）手間でピークアウトすると、65,000ドル（約970万円）台に失速。一時70,000ドル台に切り返すも、結局64,000ドル（約955万円）台までピークから13％の下落を見せた。

先週火曜日にETFフローが1日10億ドルを超し、翌水曜日も約7億ドルと過去2番目の流入を記録する中、BTCは連日史上最高値を更新する展開が続いた。

しかし木曜日に74,000ドル手前で上値を押さえられると、新値更新後に失速するパターンを踏襲、小さなダブルトップを形成し68,000ドル台半ばに失速した。

しかし、例によって切り返すも72,000ドル台で上値を押さえられると、ヘッドアンドショルダーを形成し、66,000ドル台半ばに急落した。米民主党の上院議員が暗号資産ETFを承認しないようにSEC委員長に書簡を送ったことも嫌気されたか。

3月5日の急落からの上昇の半値押しとなる66,000ドル台半ばで一旦は下げ渋ったが、木曜日のETFフローが132百万ドルと急減したことが嫌気され、65,000ドル台に下落。

しかし、金曜日にフローが復活する期待感もありこの水準で切り返すと、ヘッドアンドショルダーのネックラインを上抜け、この時点での半値戻しとなる70,000ドルを一時上抜けた。

しかし、金曜日のフローも198百万ドルと期待ほど膨らまず、70,000ドル近辺で上値を押さえられると、先物市場でのロングポジションの清算を巻き込みながらずるずると下落、金曜日の安値を更新して64,000ドル台半ばまで下落。

しかしエルサルバドルのブケレ大統領が毎日1BTCずつ購入を続けるとしたこともあり切り返すと、CME先物オープンにかけて上昇。ほぼ窓を開けずにオープンしたが、半値戻しとなる69,000ドル近辺で上値を押さえられている。

本日のBTC相場

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