仮想通貨のステーキング報酬がSP500の平均配当を大きく上回っている。

SP500の企業は堅調な成長を見せているが、ステーキングの年間平均リターンは6.08%に達し、SP 500の配当利回り平均1.35%の4.5倍となっている。

3月31日には、米国の大手上場企業500社を追跡する指数であるSP500は、第1四半期の成長率が 10.16%となり 、過去5年で最高の数値となった。しかし、その配当利回りは約2年半前の2021年第4四半期以来で最も低いものとなった。特に、2000年第1四半期の過去最低値1.12%からわずか0.23%の差しかない。

ステーキングは、仮想通貨を預けて利息や報酬を得る仕組みであるが、 ステーキング・リワーズ のベンチマーク報酬率によると、現在の年間平均リターンは6.08%に上る。

SP500の配当利回りは、指数内の全個別株の平均配当支払いをまとめたものだ。最大のSP500企業3社の中で、マイクロソフトが最高の配当利回り0.71%となっており、アップルが0.56%、エヌビディアが0.02%と続いた。

トップ100の仮想通貨の中で、アルゴランド(ALGO)は現在最高のステーキング報酬率84.19%となっており、コスモス(ATOM)が17.17%、ファイルコイン(FIL)が16.34%となっている。

しかし、高利回りのステーキングにはリスクが伴う。資産はしばしばロックされるため、仮想通貨自体が下落しても投資家は資産を売却できない可能性がある。

機関投資家は、ステーキング報酬と配当利回りの顕著な差に注目し始めている。3月30日の発表によれば、グレイスケール・インベストメンツは、仮想通貨トークンのステーキングから得られる収入に投資ポートフォリオを提供するファンドを 立ち上げる 。

グレイスケールのファンドに含まれるPoSトークンとしてオズモシス(OSMO)が24%、ソラナ(SOL)が20%、ポルカドット(DOT)が14%を占め、残りの43%はその他のトークンに分類されている。