2024年夏にストライプが仮想通貨決済を再開へ｜USDCを採用

決済サービス大手ストライプは、2024年夏よりステーブルコイン決済を復活すると、共同創設者兼社長のジョン・コリソン氏が発表した。

「仮想通貨は、ついに決済手段として理にかなってきた」とコリソン氏は4月25日、サンフランシスコで開催された同社の開発者会議で語った。ストライプが2018年にビットコイン（BTC）決済オプションを廃止して以来、取引時間は短縮され、手数料は低減され、ステーブルコインは安定的に機能している。

Source: John Collison

「2021年以降の仮想通貨冬の時代にいるとしても、ステーブルコインは関係がなかった」とコリソン氏は、ステーブルコインの価値移転量を示すグラフを指しながら述べた。

「より良いステーブルコイン決済体験を提供するため、仮想通貨を決済手段として復活させる」

コリソン氏は実際にステージ上で取引を行い、その言葉を証明した。ストライプは、ソラナ、イーサリアム、ポリゴンブロックチェーン上でUSDコイン（USDC）を使用した決済サービスを提供する。

USDCは安定性に加え、ドルペッグにより価値の保存手段ともなっていることにコリソン氏は注目。「米国にはこのような安定した通貨はない」と述べ、仮想通貨取引所で取引されているトルコリラの取引量に対するステーブルコインの使用量のチャートを示した。

Stripe president John Collison speaking in San Francisco on April 25. Source: YouTube

ストライプは2014年に初めて主要な決済プロバイダーとしてビットコインを採用した。「当時はビットコインはひどい決済手段だった」とコリソン氏は語り、4年後に廃止した理由を説明した。

しかし、ストライプは仮想通貨を完全に捨てたわけではなかった。米国の政治家からの圧力により撤退する前に、フェイスブックの失敗したリブラプロジェクトに参加した企業の一つだった。そして2021年には、仮想通貨エンジニアリングチームの再構築を開始した。

2022年、ストライプとX（当時はTwitter）は、ソーシャルプラットフォーム上のクリエイターがポリゴン上でUSDCで支払いを受けられるプログラムを導入した。その後、仮想通貨取引所と連携し、アプリケーション・プログラミング・インターフェース（API）を介して、法定通貨から仮想通貨へのオンランプ機能を構築した。