仮想通貨ユーザーは、ソーシャルファイナンス(SocialFi)分野が次なる成長分野になると考えている。K33リサーチのアナリストたちは、この分野が「不健全なインセンティブ」に悩まされながらも成長していると指摘している。

5月8日のリサーチレポート で、K33のDeFiアナリストのデビッド・ジマーマン氏は、最近のフレンドテックのエアドロップを受け、仮想通貨ユーザーが次なる可能性を秘めたSocialFiアプリ「ファンタジートップ」に目を向けているとのべた。ファンタジートップはイーサリアムのレイヤー2ネットワーク「Blast」上に構築されており、仮想通貨関連のXアカウントのトレーディングカードを購入・販売し、トーナメントで競うSocialFiゲームだ。プラットフォーム上での活動に対して、ETH、Blast上の報酬トークン「GOLD」、ネイティブの「ファンポイント」、追加のトレーディングカードパックがユーザーに支払われる。

仮想通貨業界 SocialFi分野が次なる成長分野に=K33リサーチがレポート image 0 Trading card starter packs are going for a call $1193. Source: Fantasy Top

ジマーマン氏は、SocialFi活動が一部のユーザーにとって利益をもたらす可能性があり、ファンタジートップが「使用するのが楽しい」と感じられる新製品を生み出すかもしれないが、SocialFi分野は根本的な問題に直面していると指摘した。「不健全なインセンティブ」が発生するからだ。

「インフルエンサーは、自身のカードの取引量に対して1.5%の手数料と、パック販売の10%を稼ぐことで、プラットフォームを売り込む直接的なインセンティブを受けている。さらに、BLAST GOLDと『FANポイント』も獲得する」と付け加えた。

イーサリアム上でいくつかの新しいレイヤー2ネットワークが高いプロフィールで立ち上げられたにもかかわらず、BlastはユーザーがBlastエアドロッププログラムを積極的に利用することで「関連性を保持している」と彼はのべた。

仮想通貨業界 SocialFi分野が次なる成長分野に=K33リサーチがレポート image 1 Blast TVL has held steady despite falling ETH prices. Source: K33 Research

5月3日に待望のエアドロップが実施されたフレンドテックは、ユーザーがアクセスしてトークンを売却することを妨げる技術的な問題を指摘する批判の声に直面した。この批判は、いくつかの大口アカウントが多くのユーザーがアクセスする前にFRIENDトークンを売却したこと、そしてネイティブトークンの価格が約28ドルのピークから公開時の1.93ドルまで約90%下落したことでさらに増幅された。