米国外国資産管理局（OFAC）により制裁対象となった仮想通貨ミキサーのトルネードキャッシュ開発者のアレクセイ・ペルツェフ氏は、資金洗浄の罪で起訴されている中、保釈が再び拒否された。弁護団は控訴の準備を進めている。

ペルツェフ氏の弁護士、キース・チェン氏は DLニュース に対し、保釈申請が却下されたことに驚きを示した。さらに、控訴準備のためにペルツェフ氏がコンピュータにアクセスすることを求めた追加の要求も却下されたという。

裁判所は、ペルツェフ氏が勾留され続けても弁護の準備に支障はないとし、ペルツェフ氏がコンピューターへのアクセスを求めているのは安全規約に反すると判断した。

ペルツェフ氏のもう一人の弁護士であるジュディス・デ・ボア氏は、裁判所の決定に異議を唱え、ソフトウェア開発者の責任範囲に関する重要な法的問題を抱えたまま、裁判が始まる前に被告を拘留することを問題視し、「受け入れられない」と非難した。

「ソフトウェア開発者が第三者の不正使用に対して刑事責任を問われるべきかという点で、前例がない重要な法的問題だ」とデ・ボア氏は主張した。

ペルツェフ氏は、2023年5月14日にオランダのスヘルトーヘンボス控訴裁判所で資金洗浄の罪で有罪判決を受けた。ペルツェフ氏は、トルネードキャッシュで12億ドルの不正資産を洗浄したとされ、5年4ヶ月の刑を宣告された。

ペルツェフ氏の保釈申請が拒否されたのはこれで3度目だ。2023年11月、オランダの裁判所は、ペルツェフ氏が逃亡のリスクがあるとする検察の主張に基づき、監視下での釈放を求める請願を却下した。ペルツェフ氏の保釈は2月にも再度拒否された。

ペルツェフ氏の法的防衛資金を集めるJusticeDAOに関連するXアカウントは、7月12日に「これは重大な司法の誤りである」と投稿し、裁判所の判決を非難した。

「アレクセイ氏は控訴審の準備を進める間、次の一年を刑務所で過ごすことになる。これは重大な司法の誤りである。開発者は第三者の行為のために刑務所にいるべきではない」と主張した。

トルネードキャッシュ開発者、保釈が再び拒否される image 0 Source: Free Pertsev Storm

ペルツェフ氏は、3月の裁判で、トルネードキャッシュを悪用する者たちの行為について責任を問われるべきではないと主張した。しかし、裁判所はこの主張を却下し、ペルツェフ氏および他の共同創設者が本当に犯罪者のプロトコル悪用を防ぎたかったのであれば、より高度なセキュリティを確保するための措置を講じていたはずだと述べた。

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