仮想通貨の世界的な普及が加速する中、ステーブルコインが急成長

2024年に入り、スポットビットコインおよびイーサリアムETFの登場など、仮想通貨分野における前例のない新展開が続く中、ステーブルコインの成長が10カ月連続で続き、市場支配率が6.93％に達している。

ステーブルコイン市場の拡大

ステーブルコインは、法定通貨や商品などの準備資産に固定された仮想通貨の一種であり、ビットコインやイーサのような仮想通貨に伴う価格の変動を抑えることができる。

CCData の報告によると、主要なステーブルコインの成長により、2024年7月の総ステーブルコイン市場資本は2.11％増加して1,640億ドル（約25兆1,560億円）に達した。

テザー（USDT）の成長と市場支配率

最大の市場資本を持つステーブルコインであるテザーは、1.61％増加して1,160億ドル（約17兆8,640億円）に達し、11カ月連続で市場資本の新記録を更新した。

USDTの市場支配率は現在69.6％である。他の主要なステーブルコイン、例えばUSDコイン（USDC）、BlackRockのBUIDL、PayPal USD（PYUSD）も増加を見せたが、First Digital USD（FDUSD）とEthena USDeは市場資本が減少した。

「PayPal USDはトップ10のステーブルコインの中で最大の増加を示し、17.9％増加して5億8,900万ドル（約9,046億円）に達し、新たな最高記録を更新した」と報告されている。

取引量の動向

7月のステーブルコイン取引量は8.35％減少して7,950億ドル（約122兆2,300億円）となったが、これは中央集権型取引所での活動の低迷によるものである。

しかし、スポットイーサリアムETFの導入と先週のビットコイン2024カンファレンスでの業界の強気な感情により、全体の取引量は月次で高水準を記録する傾向にあると報告されている。

CCDataの報告は、最近のMiCA規制が、ヨーロッパにおけるUSDTの将来に対する懸念を引き起こしていることを指摘している。

「この規制は、ステーブルコイン発行者が電子マネーライセンスを取得し、かなりの準備金を維持することを要求し、市場の安全性を高めている。CircleのUSDCやEURCなどの主要なステーブルコインは既にこの規制に準拠している」と報告されている。

USDコインの台頭

CCDataの報告によると、USDコイン（USDC）の市場資本と取引量の急増が最も注目すべき発見である。USDCは現在、トップ10のステーブルコインの市場資本のうち73.5％を占めている。

「中央集権型取引所でのUSDCペアの取引量は48.1％増加して1,350億ドル（約20兆7,900億円）に達し、ヨーロッパの規制が発効した後のMiCA準拠の恩恵を受けた」と報告されている。

Banklessは、7月31日にXに投稿したSolanaエコシステムの詳細な分析で、USDCの最新の成長の理由を説明した。

「CircleのUSDCはSolanaのステーブルコイン市場を支配しており、チェーン全体のステーブルコイン供給の約70％を占めている」と述べ、USDCの取引量が今週のUSDTに対して19:1であることを強調した。

Banklessは、CircleとSolana Foundationの戦略が開発者を誘致し、取引プラットフォームの統合を促進していることが、USDCのSolanaでの支配的地位の理由であると述べた。

 

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