米大統領選、Web3プラットフォームでハリス氏優勢に
Web3予測市場プラットフォーム「Polymarket」は10日、カマラ・ハリス米副大統領が2024年大統領選の勝率でドナルド・トランプ前大統領を逆転したことを 示した 。
この逆転劇により、ハリス氏の勝率は52%まで上昇し、トランプ氏の45%を上回った。7月中旬にトランプ氏が70%の勝率を誇っていたことを考えると、劇的な変化と言える。
Web3予測市場が示す米大統領選の新たな展開
Polymarketは、実世界のイベントの結果を予測し、その予測に基づいて取引を行うWeb3プラットフォームだ。ユーザーは暗号資産(仮想通貨)を使って予測に賭けることができる。
このプラットフォームの取引高は 急増している 。5月には6300万ドル(約93億円)だった取引高が、6月には1億1100万ドル(約164億円)に増加。そして7月には3億4300万ドル(約507億円)という過去最高を記録した。
特に注目すべきは、7月の取引高が6月と比較して200%以上の増加となったことだ。この急激な成長は、米国大統領選への関心の高まりと、Web3技術を活用した予測市場の人気を如実に示している。
仮想通貨業界の政治的動向とWeb3の影響力
この予測市場の変化に呼応するように、仮想通貨業界でも政治的な動きが活発化している。民主党寄りの仮想通貨支持者たちは「Crypto for Harris(ハリスのための仮想通貨)」という支援グループを立ち上げ、バーチャルタウンホールミーティングを開催する予定だ。
このイベントには以下の著名人が参加予定である。
- マーク・キューバン氏(億万長者起業家、仮想通貨支持者)
- アンソニー・スカラムーチ氏(SkyBridge Capital創設者)
- 複数の民主党下院議員
- 民主党上院幹部(招待済み)
一方、ハリス氏と彼女のランニングメイトであるティム・ウォルツ氏は、これまで仮想通貨に関して直接的な発言を控えてきた。
しかし、ウォルツ氏がミネソタ州知事時代に仮想通貨キオスクの規制に関わった 経験がある ことや、ハリス氏のチームが業界幹部と仮想通貨政策について議論を重ねていることが報じられている。
予測市場への懸念と日本市場への影響
Polymarketの取引高が急増する一方で、米国の上院議員と下院議員の一部から、2024年大統領選に関連する賭博活動の禁止を求める声が上がっている。
ジェフ・マークリー上院議員やジェイミー・ラスキン下院議員らは、商品先物取引委員会(CFTC)のロスティン・ベナム委員長宛ての書簡で、これらの賭博市場が選挙に悪影響を及ぼす可能性を 指摘した 。
特に、大金持ちが大規模な賭けを通じて選挙結果を操作する可能性や、投票の動機が政治的信念から金銭的計算に変わってしまうことへの懸念が示された。
この動きは日本市場にも影響を与える可能性がある。日本の 仮想通貨取引所 や投資家は、米国の規制動向を注視する必要があるだろう。特に、日本でも人気の高い ビットコイン(BTC) やイーサリアム(ETH)の価格変動に影響を与える可能性がある。
仮想通貨業界と政治の関係が深まる中、予測市場の役割と規制のバランスは今後も注目されるだろう。Web3技術の進化が民主主義のプロセスにどのような影響を与えるか、慎重に見守る必要がある。
免責事項:本記事の内容はあくまでも筆者の意見を反映したものであり、いかなる立場においても当プラットフォームを代表するものではありません。また、本記事は投資判断の参考となることを目的としたものではありません。
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