韓国最大手ネイバー、ユーザー主導の暗号資産ウォレットを発表
韓国の大手テクノロジー企業ネイバーは1日、同社初となる暗号資産(仮想通貨)ウォレット「ネイバーペイウォレット」をベータ版として リリースした 。
このウォレットは、ユーザー自身が資産を管理する「自己管理型」と呼ばれる方式を採用している。
新サービスは、スポーツに特化したブロックチェーンプラットフォームであるChiliz(チリーズ)との提携により実現した。
ネイバーペイウォレットの特徴と目的
ネイバーペイウォレットは、単なる仮想通貨の保管場所ではなく、ブロックチェーン技術の実用性とユーザーへの特典に焦点を当てたサービスを提供する。
このウォレットの最大の特徴は、ユーザーが自身の資産を完全に管理できる「自己管理型」であることだ。
自己管理型ウォレットとは、ユーザーが自分の仮想通貨を直接管理し、誰もその資産にアクセスできない仕組みを指す。
これは、銀行のように第三者が資産を管理する従来の方法とは異なり、ユーザーに高度なセキュリティと自由度を提供する。
このウォレットでは、仮想通貨と非代替性トークン(NFT)の保管が可能だ。NFTとは、デジタルアート作品や音楽、ゲーム内アイテムなどに所有権を付与する技術のことを指す。
チリーズの創業者兼CEOであるアレクサンドル・ドレイファス氏は、ウォレットの将来的な機能拡張について言及した。
分散型アプリケーションやファントークンの統合、ネイバーの加盟店ネットワークを活用した特典プログラムの導入などが計画されている。
ドレイファス氏は次のように 述べている 。
「ネイバーペイウォレットのターゲット顧客は、デジタル取引にネイバーペイを利用し、スポーツやエンターテインメント、デジタル資産の分野でブロックチェーン技術に興味を持つ韓国のテクノロジーに精通した人々です。」
韓国市場における仮想通貨の動向
韓国は仮想通貨業界において重要な地域の一つとなっている。2024年第1四半期には、韓国ウォンが仮想通貨市場で最も取引される法定通貨ペアとなった。
最近の調査によると、韓国の若者の間で国民年金制度に対する不信感が高まっており、多くが仮想通貨や株式投資を退職資金の運用手段として選択している。
調査対象となった20代から30代の4分の3以上が国の年金制度に信頼を置いておらず、50%以上が仮想通貨や株式投資を退職資金として利用していると回答した。
一方で、韓国政府は仮想通貨規制の強化を検討している。 仮想通貨取引所 での新規トークン上場に対するより厳格な規制措置の導入や、不正アクセスを受けたとされる仮想通貨トークンの取引制限などが提案されている。
ネイバーペイウォレットの今後の展望
ネイバーペイウォレットは、韓国最大の検索エンジンであるネイバーの3300万人以上のユーザーに提供される。
ネイバーペイは9万7000以上のオンライン・オフライン加盟店と連携しており、この広範なネットワークを活用したサービス展開が期待される。
今回のウォレットリリースは、韓国の仮想通貨市場におけるネイバーの積極的な姿勢を示すものだ。テクノロジーと金融の融合が進む中、ネイバーペイウォレットが韓国のデジタル資産エコシステムにどのような影響を与えるか、今後の展開が注目される。
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