グレースケール、LidoとOptimismのガバナンストークン向け新ファンドを発表
グレースケール・インベストメンツは12月12日、LidoのLDO(LDO)とOptimismのOP(OP)というガバナンストークン向けの新たな投資ファンドを立ち上げたと発表した。
新たに設立された「グレースケール・ライドDAOトラスト」と「グレースケール・オプティミズム・トラスト」は、それぞれイーサリアムの最大のリキッドステーキングトークン(LST)プロトコルであるLidoと、最も人気のあるレイヤー2(L2)スケーリングソリューションの1つであるOptimismのネイティブトークンへのエクスポージャーを提供するものだ。
グレースケールの製品およびリサーチ責任者であるレイハネ・シャリフ=アスカリー氏は、「Lidoはイーサリアムのステーキングの民主化を推進しており、Optimismはイーサリアムが新しいレイヤー1ブロックチェーンと競争するためのスケーリングを可能にする重要な存在だ」と述べた。
また、シャリフ=アスカリー氏は、これらのトラストは「イーサリアムの効率性、セキュリティ、スケーラビリティ、そして分散型金融(DeFi)エコシステムにおける普及を支援するプロトコルへのエクスポージャーを投資家に提供するために設計された」と語った。
LidoとOptimismの概要
Lidoは、ステーキングされたイーサ(ETH)に対する権利を表す取引可能なトークンを発行するリキッドステーキングトークン(LST)プロトコルだ。DefiLlamaによれば、Lidoの預かり総額(TVL)は現在約400億ドルに達しており、TVLベースで世界最大の分散型金融(DeFi)プロトコルとなっている。
一方、Optimismは、TVLが約8億ドルとされる人気のL2ネットワークだ(DefiLlama調べ)。その技術スタックは、コインベースの「Base」やユニスワップの「Unichain」など、他のL2ネットワークにも使用されており、これらのL2を相互接続するネットワークを「スーパー・チェーン」と呼んでいる。
Source: Grayscale
仮想通貨ファンドの拡充
今回のLidoとOptimismの新ファンドは、グレースケールの単一資産型の仮想通貨投資商品群をさらに拡充するものだが、これらのファンドは「資格を持つ投資家」のみに提供される。
2023年10月には、グレースケールはAaveのガバナンストークンであるAAVE(AAVE)向けの投資ファンドも立ち上げている。
さらに、グレースケールはドージコイン(DOGE)、ワールドコイン(WLD)、ピュス(PYTH)、ルーン(RUNE)を含む35のアルトコインを、将来の投資商品に「考慮中の資産」としてリストに追加した。
8月には、スカイ(旧メーカーダオ)、ビットテンソル、スイの各プロトコルのネイティブトークンに投資する3つのトラストを立ち上げた。
世界最大の仮想通貨ファンドマネージャー
グレースケールは、2023年12月11日時点で約350億ドルの資産を管理する世界最大の仮想通貨ファンドマネージャーだ。
特に、ビットコイン(BTC)とETHに特化した上場投資信託(ETF)である「グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」と「グレースケール・イーサリアム・トラスト(ETHE)」で広く知られている。
また、米国の規制当局は、仮想通貨の多様なポートフォリオを保有する「グレースケール・デジタル・ラージキャップ・ファンド(GDLC)」をETFとして承認するかどうかを検討中だ。
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